<Header>
<Author: 李白>
<Title: 廬山謠寄盧侍御虛舟>
<Format: 格式不明>
<Year: 1988>
<BookName: 唐詩三百首詳解  上卷>
<Translator: 田部井文雄>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 廬侍御虚舟に寄す>
<BookPage: 184>
<UsedPage: 1>
<Feature: 0>
<End Header>
<Poem>
我本楚狂人，
鳳歌笑孔丘。
手持綠玉杖，
朝別黃鶴樓。
五嶽尋仙不辭遠，
一生好入名山遊。
廬山秀出南斗傍，
屏風九疊雲錦張，
影落明湖青黛光。
金闕前開二峰長，
銀河倒挂三石梁。
香爐瀑布遙相望，
迴厓沓嶂凌蒼蒼。
翠影紅霞映朝日，
鳥飛不到吳天長。
登高壯觀天地間，
大江茫茫去不還。
黃雲萬里動風色，
白波九道流雪山。
好爲廬山謠，
興因廬山發。
閑窺石鏡清我心，
謝公行處蒼苔沒。
早服還丹無世情，
琴心三疊道初成。
遙見仙人綵雲裏，
手把芙蓉朝玉京。
先期汗漫九垓上，
願接盧敖遊太清。
<End Poem>
<Translation>
わたしは、もともと楚の狂人接興のように、のように鳳の歌をうたって孔子を嘲笑した仲間のものだ。手には緑の玉の仙人のつえを持ち、ある朝、黄鹤楼に別れを告げた。中国の全土に広がる五つの名山に仙人を訪ねて、どんな達地もいとわず、一生涯、名山に分け入ることを好んで歴遊している。
廬山は、南斗星のあたりにまで高くそびえ立ち、、峰々が重なり合って、美しいにしきのような彩りの雲をめぐらしている。その山の色は、潘陽湖の澄んだ湖水に映って紺青色に光っていて、天帝の宮殿の黄金の門が前に開いているように、廬山二つの離が長く続いている。天の川がきかさまになって、廬山の三つの石橋までかかっていて、香炉嫁の滝が、はるかかなたに望見できる。はるかながけや、重なり合ったけわしい峰は、背々とした大空に突き入っており、みどりの山の色や、あかい朝焼けが朝日に照り映えている。鳥が飛んでもとど
かないほどに呉の国の空は果てしない。

高い峰に登って、天と地との広がるかなたを、雄大な眺めとして見渡せば、長江は果てしなく広々として、流れ去って返ることはない。黄色い雲は、万里にただよって、風光は変化し、長江の白い波が廬山の北で九つのすじになって流れ、高く打ち寄せる白い波が流れ続ける。

よろしい、それならば廬山の歌を作ろう。詩を作ろうとする感興は、すべてこの廬山によって、かき立てられるのだ。峰の円い石である石鏡を静かにのぞきこんで、わたしの心を清らかにしようとするが、先人謝霊公が歩いた場所は、青いこけの下に消えてしまっている。

わたしは早くから仙薬を飲んですでに俗情はないが、心を安らかにする道教の法を学んで、今こそ道術を身につけた。はるかかなたには、仙人がいろどりの美しい雲の中に見え、その手には蓮の花を持っていて、天宮に参上している。わたしもまずはあの汗漫という人物と天の果てに約束し、あの廬敖ともいうべ
きあなたに近づいて、ともに天上界に出かけたいものだ。
<End Translation>